まいど!タカ兄です。
先日、Len講師の作詞セミナー「実践で学ぶ!思わずリスナーが口ずさむ作詞のコツ」が開催されました。
作詞の基本となるコンセプト設計や考え方、具体的なテクニックなど、今回は「ヒット曲に隠された6つのルール」と題して、解説が行われました。
参加者のみなさんが実際に作詞に挑戦した実践の時間とあわせて、当日の様子をお届けします!
第1部は、Len講師による「6つのルール」解説です。
レポートをご覧のみなさんにも特別に、その内容を少しだけお見せします。
まずは、基本的なコンセプト設定です。
これらを決めることで、楽曲の「世界観」が作りやすくなります。
「1番はなんとか書けたけど、2番がなかなか書き上げられない」
そんな風につまづいてしまったときも、ターゲットと登場人物をしっかり決めておくことで、打開策が見つけやすくなります。
とくにターゲットは、性別や年代など、誰に共感してもらいたいかを意識しましょう。
自分の歌詞を読んで、「恥ずかしい」「ダサい」と感じたことがありますか?
それらの主な原因は、自分が知っている詞を引き出しからそのまま使ってしまっているからです。
一言でいうなら「古い」とも表現できます。
たとえば、
「桜が舞い散る」「翼を広げて」「見上げた夜空」
・・・たしかに、どこかで聞いたことがあるフレーズばかりです(笑)
しかしこれらは、新しい表現に置き換えてあげるだけで、印象がガラリと変わります。
Len講師が歌詞提供のお仕事で、年末に書いたという卒業ソングを例に、「桜が舞い散る」の置き換えを見せてくれました。
(ごめんなさい、お手本内容はセミナーのみの秘密です)
これを受けて、みんなでプチワークです!
「翼を広げて」を置き換えてみます。
参加者のみなさんから、いろんな言葉が出ました。
「風を背に受けて」(素敵やん。)
「ドアを蹴破る」(Rockやん!)
「仕事なんて辞めて」(めっちゃRockやん!!)
なかなか良い感じです。
コツは自然にヒネること。
むずかしい言葉を使う必要はありません。誰もが知っている言葉で置き換えてあげましょう。
作詞の発注が来るときにも、「キャッチーな感じで」「ポップなフレーズで」というのは、非常によく使われる表現だそうです。
そこでは、この形容詞を正確にとらえることが、とても重要です。
たとえば「オシャレなメモ帳を買ってきて」と言われたら、あなたなら、どんなメモ帳を買うでしょうか?
人気雑貨店のカラフルなメモ帳?
表紙がしっかりした造りの黒いメモ帳?
キャラクターがデザインされたメモ帳?
つまり、人によって「オシャレ」という形容詞の中身は異なるのです。
「キャッチー」と「ポップ」も同じで、その基準が自分だけのものではダメだということです。
一般論の目を持つこと、これこそがヒットにつながります。
ありきたりに思える言葉や、一般的な物の見方、そこに少しだけオリジナリティを入れることで、多くの人の心をつかむことができるのです。
絶対マスターしたいのは体言止めです。
そして、必要以上に「僕」「君」を使わないこと。
たとえば
「星は輝いて 君と手をつないで歩く」
これを書き換えると……
「手をつないで歩く星の海」
おぉ、ヒット曲っぽい(笑)
さらに、もうひとつのテクニックは、助詞(てにをは)をカットすること。
なるべく簡潔にしてあげるということですね。
たとえばL'Arc~en~Cielの「HONEY」という曲があります。
この曲のサビ最後の一文。
「Honey so sweet 信じてほしい この世界が嘘でも」
このフレーズは、とても上手くまとめられています。
あえてダメな例にしてみると、同じメロディで
「この世界が たとえ嘘でも 僕のことを信じてほしい」
となります。Honey so sweetも入らないし、一気に素人っぽくなってしまいました。
これではhydeに追いつけませんね(笑)
現代のポピュラーソングは、サビ至上主義です。
つまり、その「限られた15秒」に入れるべきことがあります。
それがタイトルとその曲で最も伝えたい1行です。
もちろん、これだけが正解というわけではありません。
そこから外れる個性的なアプローチをしてもいいのです。
しかし「ヒット曲を狙う!」ということにおいては、意識すべきルールでしょう。
ポエムになくて、リリック(歌詞)にあるもの。
それはもちろん、メロディの存在です。
歌ノリとも言いますが、知っておくべきことは「和メロ」と「洋メロ」の違いです。
「和メロ」とは、ひとつの音符にひとつの文字を当てはめる状態。
それに対して「洋メロ」は、ひとつの音符に複数の文字が入ります。
たとえば、2014年のヒット曲、三代目 J Soul Brothersの「R.Y.U.S.E.I.」
サビ冒頭の
「人生一度きり DREAM 掴みたいから今」
は典型的な洋メロです。
どちらが良いというわけではなく、楽曲やフレーズに応じて、使い分けを意識できるといいですね。
さぁ、作詞のコツを学んだところで、いよいよ実践です!
が、その前に。
Len講師からウォーミングアップと、羞耻心をなくすトレーニングを兼ねて、二人一組の連想ゲームが紹介されました。
「恋愛/高校生/片思い」をテーマに、連想できる言葉をキャッチボールでつなげていきます。
メロディにうまく乗るか、歌詞らしくなっているかは考えなくて大丈夫。
とにかく連想ゲームで、言葉を出すトレーニングです。
Len講師と、じつはこのセミナーに参戦していた荒木講師が、みなさんにお手本を見せてくれます!
「地下鉄」→「いねむり」→「君の」→「横で」→「いねむり」
と来て、気になるサビは……
「Wow Wow」→「Wow Wow」→「Yeah Yeah」
というノリ重視になってしまいました(笑)
しかし、この反復法もよく使われる手法ですよ!
参加者のみなさんもそれぞれペアになって、体験してみました。
みなさん初対面なのに、ゲームということもあり、予想以上に盛り上がりました。
この時点で、ちょっと素敵な詞ができてしまったペアも!
言葉を出すウォーミングアップが終わったところで、いよいよ作詞に挑戦です。
今回は特別に、Len講師制作のオケに詞を乗せるというワーク!
タイトルを決めて、サビのみとはいえ、制限時間付きです。
Macで書く人もいれば、
ノートに書く人も。
書き続けること30分。
今回が作詞初挑戦という方もいらっしゃいましたが、なんと全員が制限時間内に詞を書き上げました!
中には、サビ2回し分(16小節)仕上げられたという人も!
みなさんLen講師のレクチャーで、確実にコツをつかんだようですね。
一人ひとりが、デモ音源のイメージから自分で設定を考え、サビの詞を書き上げました。
「先生の授業を受けられる最後の日」(ノスタルジーやわー)
「カフェテリアでの恋模様」(キャラメルラテより甘いわー)
「今の自分と、子どもの頃の父親の姿を重ね合わせた詞」(アカン、泣けるわー)
などなど、ごく一部ですが、みなさんしっかり自分の世界観を表現されていました!
しかも発表は、一人ひとりオケにあわせて歌ってくれました!
Len講師からは「歌えない人は私が代わりに歌います」と助け舟が出されましたが、全員躊躇することなく、自分で歌うという素晴らしさ。
「自分の作ったものを自分で表現する」
これってすごく大切なことです。
こうして、大きな拍手に包まれて、今回の作詞セミナーは幕を閉じました。
4月からは、Len講師の作詞の授業をレギュラーで受講することができます!
「作詞」の授業は全18週(6ヶ月)、セミナーよりもっと多くのテクニックを学び、演習で自分の詞に磨きをかけていきます。
正しい作詞スキルを確実に身につけられる、超おすすめ講座です!
授業について詳しく知りたい方は、下記のカリキュラムページをご覧ください。
https://www.jbg-ongakuin.com/curriculum/
ご質問や受講に関する個別相談も随時受け付けております!
ぜひお気軽にお問い合わせください!
https://www.jbg-ongakuin.com/form/consult/