音Logue第4回。今日からいよいよ、年代×ジャンルの講座に進んでいきます。
そんなポップ・ログの初回は、Carole King(キャロル・キング)でスタートしたかった。
いまのポップスの原点がいっぱい詰まっている、シンガー・ソングライターのパイオニア。
後に登場する世界中の、たくさんのアーティストたちに、その遺伝子が組み込まれていると感じます。
さてどの曲を聴こうかなって選曲してたら、ふと気が付いたこと。
「あれ、『Tapestry(タペストリー)』って1971年リリース……(汗)」
まいっか!キャロル・キングは1960年代から活動してるし、Aretha Franklin(アレサ・フランクリン)の曲、「You Make Me Feel Like A Natural Woman(ナチュラル・ウーマン)」も1968年だし(笑)、それにお友達のJames Taylor(ジェームス・テイラー)も今日掛けるし。(←無理無理!?(;´∀`))
音Logueの時間って、でっかいスピーカーで割りと大音量(多分、部屋で聴くよりは)でしっかり音楽を聴くんですけど、そうやって音楽と一緒に過ごすと、新しい発見があります。
あ、この曲こんな展開だったんだ。とか、こんなリフ入ってたんだ!やら、ハーモニーかっこいいなぁ・・・など。
キャロル・キングの曲たちも、そうでした。歌もそうですが、ピアノがね。
すごく「語る」のです。
曲に込めた気持ちとか、演奏しながら想っている何かが。
このアルバムがヒットして大スターになるわけですが、その前の10年間ってきっと楽な人生じゃなかったはずだし。
だから、一つ一つの曲にいろんな話が入っている。Fairy taleたちが。
教室のみんなからも、そんな話が出てました。嬉しいです。
あんまり古い録音ばっかりだと、ちょっと眠くなる(笑)と思って、David Sanborn(デイヴィッド・サンボーン)がやっているジェームス・テイラーの「Don't Let Me Lonley Tonight」を聴きました。
オリジナルと聴き比べて。サンボーンのトラック、ボーカルはLizz Wright(リズ・ライト)。低音の女性ボーカルがこの曲の艶っぽさと切なさに合っている。
ジェームス・テイラーの録音は、サックスソロがMichael Brecker(マイケル・ブレッカー)だから、サンボーンとも聴き比べ?
ベースを弾いている人は、Leland Sklar(リーランド・スクラー)とMarcus Miller(マーカス・ミラー)。二人とも、私のよく知っている人たちですけど。
この曲も数え切れないほどカバーされてるけど、いいメロディ、いい歌詞って全然、色褪せないよね。
いつ誰が歌っても、変わらず届いてきて、心が揺れる。
こないだ新聞の記事で、「いまの若者はモノ消費よりコト消費。シェア・チャンスを活用して、賢い消費スタイル」のようなコラムを読んで、なるほどなって思いました。
確かに私たちの若い頃(っていったらお年寄りの仲間)は、クルマ買ったり、楽器も何本も持っているし、やたらモノ買ったよなぁと思います。
いまの大学生は自家用車なんてあんまり興味ないみたいだし。
で、CDを買うことは果たして、モノ消費かコト消費か。教室で聞いてみました。
さすが来て頂いているメンバーにとっては「コト消費」の率が高かったです。
いろいろな考え方があるけど、音楽が好きな人にとってレコードは単なるモノじゃないよね。
「音楽はモノだけどCDは物理的な媒体です」って科学者的(哲学的?)な考えの人もいるかも。
「So Far Sway」「You've Got a Friend」「A Natural Woman」「It's Too Late」
40年以上も愛され続ける音楽って何だろうね。
10年も20年も掛けて消費する「モノ」なんてありえない。音楽に減価償却ないし。
アルバムの値段って、いまも昔も変わらず1,000円か2,000円程度でしょう。そのレコード1枚が与えてくれる、喜びなのか幸せなのか、学びなのか感動なのか、とにかくそういったものって凄いよね。
ミュージシャンにとっても、お金を出して買ってもらったレコードが何十年も聴かれてるって凄いこと。
これ以上愛されるってことは無いんだから。
前回、Ed sheeran(エド・シーラン)のビデオ観てるときも話したけど、ポップスやるってことは自分の曲が、そういう多くの人たちに愛されていく可能性がある。
ワクワクするけど、それなりの責任もあるよね。
夢と希望と、自信とプライドを持って、そして音楽への愛をたっぷり注いで。
そう、音楽への愛。
キャロル・キングやジェームス・テイラーの古いアルバムを聴くと、いつも思うのです。
彼らは、ただ歌いたかっただけ。ただひたすらに音楽で気持ちを伝えたかった。大好きな音楽で。
ヒットしようなんて、これっぽっちも考えていなかったんだよなぁって。ただひたすらに音楽を愛して、人を愛して。
この部分だけでも、近づきたい。彼らに。生きてるうちに。・・・無理かなぁ(笑)
basskie